ORANGE SNOW

「みんなは？
どこで働くの？」

ようやく机から起き上がり、椅子に座りなおしたセルリアは空気を直すように明るい口調で二人に尋ねる。
それに頷き、さくらもまた明るい口調で笑みを浮かべて口を開いた。

「私はほら、蓮華がまだ未成年でしょ？
だからここの修道女になろうかなって」

「修道女？」、と驚くセルリアに蓮華は苦笑して頷く。
それが一番無難でしょ、と付け足して。

「リヴィアスは？」

「あ、リヴィアスがどこで働くか気になる。
働くとこ想像できないし？」

「なんだよそれ」

さくらのいつもの痛い言葉にリヴィアスは苦笑しながらも、うーんと唸り、躊躇いがちに口を開いた。

「キュアスリー、かな」

「…え…？」

キュアスリー、という言葉にさくらは小さく声を上げ、セルリアは目を見開いて「正気か」とでも言うようにリヴィアスを見た。
その二人の反応に「だから言いにくかったんだよ」とため息をついた。