ORANGE SNOW

黒髪のボーイッシュにくるりとした大きな瞳をしたこの少女､セルリアはさくらにべったりな同い年とは思えないほど子供じみた少女だった。
リヴィアスとさくらが出会ったあの日、さくらを追いかけていたセルリアとも出会い、それから3人でよく一緒にいるようになった。

「まったく、もう少し落ち着きを持てよ」

「うっさいわねー、あんたに言われたくないわよ」

「どっちかと言うと二人ともうるさいもんね」




毎日、くだらない事を話して、教会の手伝いをして、少しあそんで､１日が終わる。
それは貴族時代、リヴィアスが望んでいた質素な生活であり、そして自由であり、充実していた毎日だった。

こうして2年の月日が流れ、
リヴィアス、そしてさくらとセルリアは共に14歳へとなった。