やだな。そんなの必然的に、航と私がふたりで帰ることになるじゃん。



前とは少し変化のある金曜日だけど……。


やっぱりちょっと怖い。



「おっす。ふたりとも」


「おはよう」



するとうしろから、航と彼方がやって来た。


今、朝練が終わったらしい。


今日は彼方も朝練に参加してたみたいだ。



「おはよーって、ちょっと航、すごいよ寝癖!」



沙奈は目をおっきくして、航の頭を指差した。


確かに。



ピョコンっと跳ねてるその寝癖は、いったいどうやって寝たんだって聞きたくなるくらい。