「沢上さんは、なにかメニューをお決めになりましたか?」
「はい。先に来させてもらってたんで、メニューを拝見させてもらってたんですけど、これで」
指さす先には、メニュー一覧の中でも目立たないような場所に書かれてる 鯛のソテータイム風味 というものだった。
私も早く決めねば……っと焦るけど、こんなオシャレなレストランはあんまり行かないから、どれが美味しいかもわからない。
あー、どうしよう!
「焦らなくても大丈夫ですよ」
「えっ? あ、ごめんなさ……!」
沢上さんの気遣いの言葉にさらに焦ってしまい、持っていた書類等が入ってるバッグを落としてしまう。
うわぁぁぁ!!
「ご、ごめんなさい……!!」
急いで散らばった書類をかき集め、とりあえず必要になるまではバッグの中にしまう。
「ぷっ」
そんな私の一連の動きを見て、沢上さんは吹き出した。
ビックリして顔を上げれば、胸がドキリと高鳴った。
「あ、気にしないでください。前に……と言っても結構昔なんですが、似たようなことがあって。それを思い出してしまいました」
「は、はあ……」


