どうして、ここにいるの?



「かな……た……?」



探していたはずの、彼の名前を呼ぶ。


すると彼は、こちらに顔を向け、困ったような顔で笑った。



「やっぱり、未歩だったんだ」



わからないことだらけで、頭が混乱する。



彼方は自分が持ってる原稿用紙から、視線を私の持ってる色褪せた原稿用紙に変えた。



まるでずっと、探していたみたいに。



「それ、どこで見つけたの? 未歩」




私の答えは、どうすれば見つかるんだろう。



わからないよ、彼方……。