「いつまで寝てるの!?学校に遅刻するわよ!」



お母さんの声の怒鳴り散らす声がさらに私の頭に響く。



痛い……。


こんな頭痛、初めてだ……。




「まったく……ボケっとしてないで早く着替えなさい。
今日は航くんが、迎えに来てくれるんじゃないの?」



「え……?」



今、なんて……?





――ピンポーン。



するとそのタイミングで、インターフォンが鳴った。



「あ、ほら来ちゃったじゃない。早く着替えなさいよ!
……はーい!」



バダバタと部屋を出て、階段をおりていくお母さんの足音。



朝から忙しい人だと思いつつ、私は急いで制服に手を通した。