翌日。


今日は金曜日。

そして、〝あの日〟と同じ日だ。



『明日、未歩が不安なら俺も一緒に帰るよ。ふたりで、絶対に航を安全に帰らせよう』



私を家まで送ってくれた彼方は、別れ際にそう言ってくれた。


大丈夫。


彼方がいれば、きっと大丈夫。



沙奈が珍しく髪を束ねていたり、


航の寝癖がひどかったり、


数学の小テストで満点とれたり、



なにひとつ変わらない、金曜日だった。



ただひとつ違うと言えば、私と彼方が秘密を共有してることくらい。それ意外はなにも変わらない。




もうすぐで、放課後になる。