【完】時を超えて、君に会いに行く。



え、そこ……?



確かにどう説明すればいいのかわからなくて、うまく伝えられなかったかもしれないけど、私の話し方より、内容の方にもっと注意して聞いてほしかった。



「……つまり、未歩は航を失うのが怖くて、なにかの拍子に過去に戻ってきたってことだよな」


「……え」


「だったらそれを回避しないと、また同じ目にあうかもしれないなぁ……」



うーんと顎に手を当て、独り言みたいにつぶやく彼方。



以外にも冷静な言葉が返ってきたことに、私は内心かなり驚いていた。



「とりあえず、金曜日に航を事故にあわないようにしてやったらいいんだよね」


「ちょ、ちょっと待って彼方。私の話、信じてくれるの……?」



てっきり、タイムリープなんて作り話かなにかだと受け取られると思ってた。



でも彼方は、今の段階からして、まともに私の話を受け取ってくれてるように感じる。