「あはは。実はそーなんだよね。女の子たちがあまりにも怖くてさ、逃げてたら転んで足ひねっちゃった。おかげで、二時間目から逃げれなくなっちゃった☆」

ニコッと笑って、私に笑みを向ける。

やっぱり、モテるんだなって実感する。

「モテるのも大変だね。」

ボソリとつぶやいた私にそーだねー、と軽く彼は返す。

「でもさ、いいよ。モテるのも。確かに顔しか見られてない感じするけど。でも、たくさんの出会いがある。まぁ、女の子との出会いばかりだけどね。」

その言葉にふふっとつい笑ってしまう。

「やっと笑った。」

「え?」

「神倉、笑ってた方が可愛いよ。今日ずーっとうつむいてたもんねー。あ、ストーカーとかじゃないからね⁈」

「そんなに、うつむいてた?」

そんなにうつむいてないと思ったんだけどなぁ…?

「かなり。」

でも、と、中西くんは続ける。

「笑えるんじゃん。心配しなくても。」