昔から、クラスの女王様みたいに腫れものに扱われてきた。

そんなあたしを変えてくれたのは、龍臣と、藍だけなんだよ。

こんなあたしを外の世界に連れ出してくれたのは龍臣なんだよ。

「ねぇ、龍臣。」

「ん?」

「去年のバレンタイン覚えてる?」

去年、付き合って1ヶ月の日。初めてのバレンタイン。今まで、散々いろんな人と付き合ってきたけど、龍臣が一番長いかな。

それに、1番、好きって気持ちが大きいよ。

龍臣が。

「もちろん。忘れらんねーよ。」