ちゃっかり、自分幸せ宣言をした店長は嬉しそうに笑うと、また奥へと消えていく。

「龍臣が食べ終わったらでよっか。」

少し恥ずかしくて、うつむきがちになってしまう。

「お、おぅ。」

龍臣が食べ終わるまでは終始無言で、龍臣がフォークを置いた音が少し静かな店に響き渡った。

「ごちそうさまでした。美味かったっす。」

奥にいると思われる店長に声をかけ、バイトの人に会計を頼む。

「紅茶と珈琲だから、560円だね。いつもどーり。」

確かにいつも通りの金額です。はい。

バイトの人たちも、仲良いから、普通に話すし。

出て行く時にも、会計してくれた人以外は、みーんな、カウンターに座ったまま
「また来てねー」
とか
「ありがとねー」

とか言いながら手を振ってるし。