だからこそ、今まで四人で仲良くできたんだと思う。
まぁ、孝文と、友香は、幼稚園に入る前から仲良くて兄妹以上の関係だけど。
「彰吾にあげんの?」
「悪い?ぁ、兄貴の分もあるわよ。ほら、の・こ・り・も・の♡」
「お前より料理上手な彼女にバレンタインはもらうし、友香ちゃんから、キャラメルもらうから、いらん。」
友香から、キャラメル、かぁ。
毎年、友香はキャラメルをつくる。それは、孝文のため。
まぁ、最近は友香のキャラメルのファンまでできてるけど。てか、ウチも友香のキャラメルは一番美味しいと思うし。
「でも、友香ちゃん、孝文のために作ってんのに振り向いてもらえねえんだよな。孝文には。」
「そういうこと言わないで。友香は、孝文に一途なんだから。それに!友香はめっちゃ美人だからね?」
いつも思う。ぱっちりした目。170cm近い高い身長。すらっと細長い手足。
そんなことを改めて確認しながら、兄貴との、チョコパイ作りを終えたのが、0時過ぎだった。