お母さんに泣きついた私は少しだけ落ち着いて、隣の家の幼馴染を窓越しに呼ぶ。
少しすると、幼馴染も、窓から顔を出した。
「友香?どうした。」
「あげる。一応、幼馴染だからね。」
「これ、義理?」
その言葉にどうしても、孝文に渡す予定だったということが頭に思い浮かべられる。
「だったらなに?」
「義理にしてはラッピングも綺麗だし、形も綺麗だから。」
あはは。やっぱり、幼馴染には嘘をつけないね。
なんでもお見通し。
そりゃそうだよ。孝文ようだもん。孝文に渡したくて綺麗にがんばったんだもん。
孝文には、渡せなかったけど。


