「ただいまー。って、どーしたの。友香。そんなところでうずくまって。」

「おがあざん…。」

私は耐え切れなくてお母さんに抱きつく。

本当はね、孝文の前でも泣きたかったよ。

泣けたらどんなに楽だっただろう。

でもさ、もうそんなの叶わないよね。

私は相棒どまりなんだから。

「もう、そんなに泣かないの。友香には、友香に会う人が見つかるわ。まだ、孝文くんに、完璧に嫌いって言われたわけじゃないでしょう?まだ、来年だってあるでしょう? 人の気持ちなんてすぐに変わるものよ。」

いつかは、私の気持ちも変わっちゃうのかな。

私の気持ち…。私は…
孝文と今の関係を壊したくない。

「友香。大丈夫。なんとかなるから。」