「孝文!」 キャラメルの入った袋を孝文に向かって投げつける。 「おっと、あぶねぇ…キャラメル投げんな!バカ!」 「なによ、キャラメル奉行。袋に入ってるんだから、落ちてもきたなくないわよ。」 二人でどちらからともなく笑い合う。 「あ、これ、残ってた分、あげる。」 キッチンに自分用に取ってあったキャラメルの欠片を、そっと孝文の手に置く。 「おー、さんきゅーな。」 「どーいたしまして。」 じゃぁなー、とその言葉で私は軽くてを振って家の中に入る。