2月14日。



「孝文!」

キャラメルの入った袋を孝文に向かって投げつける。

「おっと、あぶねぇ…キャラメル投げんな!バカ!」


「なによ、キャラメル奉行。袋に入ってるんだから、落ちてもきたなくないわよ。」

二人でどちらからともなく笑い合う。

「あ、これ、残ってた分、あげる。」

キッチンに自分用に取ってあったキャラメルの欠片を、そっと孝文の手に置く。

「おー、さんきゅーな。」

「どーいたしまして。」

じゃぁなー、とその言葉で私は軽くてを振って家の中に入る。