ようやく、見えてきた灯りの正体は、今ではもう見なくなった公衆電話。 透明な壁に覆われた、四角い箱。 見慣れた、緑の電話。 「公衆電話…!十円はあるし…仕方ない、使うか」 公衆電話の扉に手を掛け、周りをまた見渡したが、やはりここが何処か分からない。 誰かに迎えに来てもらわなければ、帰れないことは確定だ。