公衆電話【短編ホラー1】





ようやく、見えてきた灯りの正体は、今ではもう見なくなった公衆電話。



透明な壁に覆われた、四角い箱。



見慣れた、緑の電話。



「公衆電話…!十円はあるし…仕方ない、使うか」



公衆電話の扉に手を掛け、周りをまた見渡したが、やはりここが何処か分からない。



誰かに迎えに来てもらわなければ、帰れないことは確定だ。