公衆電話【短編ホラー1】





女は、足を止めることなく歩きながら、考える。



やがて、歩いた先に灯りが見え始めた。



「灯り!人、いるかな…?」



歩くスピードを早めて、灯りに向かって歩き始めた。



灯りは見えるが、なかなか辿り着けない。



「はぁ…。迎えに来てもらおうかな」



女は、憂鬱そうに呟いて、バックの中に手を入れた。



折りたたみ式の古くも見える携帯を開いて、女は思わず舌打ちした。