女は、足を止めることなく歩きながら、考える。 やがて、歩いた先に灯りが見え始めた。 「灯り!人、いるかな…?」 歩くスピードを早めて、灯りに向かって歩き始めた。 灯りは見えるが、なかなか辿り着けない。 「はぁ…。迎えに来てもらおうかな」 女は、憂鬱そうに呟いて、バックの中に手を入れた。 折りたたみ式の古くも見える携帯を開いて、女は思わず舌打ちした。