あれから授業中目が合っても挨拶してもひどいことばっかり言われる。

案外傷つくんだよ?咲音くん。

でも嫌いになれない。

なんでよ。

「おい、馬鹿。何ぼーっとしてんだ。さっさと掃除しろ。」

「はい…。」


みんなにはもっともっと優しいのになんであたしだけ。



やっぱり、、、嫌われてるのかな?



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「なぁ、咲音は好きな奴とかいないの?」

「は?別にいない。作る気もない。」

一人で掃除をしていると咲音くんと咲音くんの親友奏音くんの会話が聞こえてきた。

奏音くんとは入学式の時話したことあるから結構慣れてる。

「えー。例えば、蘭々ちゃんとか?!」

「ありえねぇ。なんであんな奴。」


だよね。そうだよね。


「ふーん。じゃあ、俺蘭々ちゃん狙っちゃおうかなー。蘭々ちゃん可愛いし、前話した時楽しかったし!」

か、奏音くん?!

「は?やめとけ。あいつはだめだ。」

「なんでー?別にいいじゃーん。」

「なんでも。とにかくやめとけ。」

「はいはい。わかりましたよーだ。」

どんだけ嫌われてんだ、あたし。