きっと省吾は、オレを許さないだろう。
オレだけじゃない。
野崎のことだって、傷つける可能性もあるかもしれない。
でも、見えない先を考えるのはよそう。
たとえ何があっても、オレが守ればいいだけの話だ。
今まで、省吾にはいろんなことを譲ってきた。
負けてない自信があっても、勝てると思っても、省吾を認めなければならなかった現実があった。
でも、もう渡さない。
絶対、渡せない。
いつか必ず、オレは堂々と野崎を奪いに行く。
今はそれができなくても、信じられるものがここにあるなら
こんなオレでも、強くなれる。

