ドクン、ドクン ドクン、ドクン さっきの胸の高鳴りとは、また違うかもしれない。 さっきの力強さより、心はもっと苦しいかもしれない。 抱きしめた感触は、きっと変わらないのに。いろんな気持ちのせいで、思考が麻痺していて。 迷っても、悩んでも 答えはきっと、見つからないから。 許される先なんて、あるはずないから。 「ごめんね…、圭吾くん」 「…いいよ、別に」 たぶん、二人にだけわかるごめんねの意味。 伝わってるんだよな、全部。 お互い言えることは限られても 繋がってるなら、それでいいんだ。