だから私は雨の日が好き。【冬の章】※加筆修正版






どちらにせよ、今月中には話をしなくてはいけない。

次の土曜日には圭都の家に荷物を運び込むのだから。



仕事に集中しながらも、どこか頭の片隅ではそんなことを考えていた。

たまに頭の中が混乱したりしていたけれど、今は次々にやってくる仕事に救われている気がした。




こういう時。

仕事は私を救ってくれているのだ、と思う。


自分がしなければいけないことがあるということが、気持ちを落ち着かせてくれるのだと知っている。

時間が足りないほど仕事があれば、どんなに思い悩むことがあっても乗り切れる気がしていた。




プリントアウトした書類を管理ファイルの中に詰めていく。

バレンタイン用のファイルは、毎年綺麗に保管をして資料倉庫に並べられる。


一年ごとに変わる傾向などをいつでも確認できるようにしておくことも、私達の仕事なのだ。




「水鳥さん、私ファイル保管庫に持って行きますね。出来上がってる物ありますか?」


「それじゃあ、この二冊お願いできる?ラベル貼ってあるから、日付順に並べてきてね」


「わかりました」




水鳥さんからファイルを受け取って、保管庫の鍵を受け取るために管理部の方へ向かった。