ん……
「ろ………かな……」
誰かの声が聞こえてくる……
この声は………
「ちー……ちゃん?」
「お……ちゃ………ね…….と?」
なんて言ってるのかわからないよ。
まだ……眠気が………
もうだめだっ!
もう一回寝よ。
---1時間経過---
ーーゲシッ!
「って!」
私は、誰かに蹴られて目を覚ました。
この蹴り方は多分……ちーちゃんだ。
「もう!起きるの遅い!」
ちーちゃんが少し怒った声で言ってきた。
「いや、起きるの遅いって言われても私、用事ないんですけ………ど………」
目の前に置かれたのはBIGな5段ケーキ。
「え………なにこれ?」
「ちょっと!
忘れてるなんて馬鹿でしょ!」
「え?」
「今日……まなちゃんの誕生日。」
あ………忘れてた。
そうだ。今日私の誕生日だった……
「16歳の誕生日、おめでとー!」
ーーパーン!
パーティー用のクラッカーが大きな音をたてた。
キラキラと小さなラメが落ちてくる。

