それから、一階に戻った。 階段を下りた時、見惚れてしまった。 目の前にいる、あいつに。 だって、だって……… すごく優しそうな笑顔で、私を見てきたから。 なんで……そんな顔すんだよ。 「じゃあ、行こっか。」 「待てよ。」 相田っちに腕を掴まれた。 力……強い。 やっぱり、男だもんね。 「わかったから。手ぇ離せ。」 「ん。」 意外にすんなり離してくれた。