姫様参上!


あいつの家は、そんなに遠くなかった。



てか、

「でけぇ。」



もしかして……あいつお偉いさんの娘?



しかも家の前出てねぇし。

ムカつく。



俺は迷わず家のインターホンを押した。



少し待って、出てきたのはあいつだった。


「来るの早いね……」



「まぁな。そんなに遠くなかったから。」


「あ、そうだ。家上がりなよ。
お菓子作ったからさ。」



お菓子……!


実は俺、甘党なんだ。

それに、こいつの家入れるなんて嬉しいってちょい待てよ。



なんで嬉しいんだ?