あいつの家は、そんなに遠くなかった。 てか、 「でけぇ。」 もしかして……あいつお偉いさんの娘? しかも家の前出てねぇし。 ムカつく。 俺は迷わず家のインターホンを押した。 少し待って、出てきたのはあいつだった。 「来るの早いね……」 「まぁな。そんなに遠くなかったから。」 「あ、そうだ。家上がりなよ。 お菓子作ったからさ。」 お菓子……! 実は俺、甘党なんだ。 それに、こいつの家入れるなんて嬉しいってちょい待てよ。 なんで嬉しいんだ?