次の日、教室に入るとちーちゃんがいきなり抱きついてきた。
「うおっ!ちょ、なにすんのよ。」
「だって〜。嬉しんだもんっ!」
ですよね、はい。
見ればわかりますよ。
ずっと好きだった人に告白されたんですからね。
「あ、そうだ。
あき……中野さんが今日の放課後、門の前で待ってるって。」
いっけねぇ。
“あきら”って言いそうになった。
いきなり呼び捨てになんかしてたら、ちーちゃんに勘違いされるからな。
「ねぇ、まなちゃん。
それって……私の返事を聞きに来るために?」
「多分ね。」
「やばい。
ちょー緊張してきたんだけど!」
一気に赤くなるちーちゃんの顔。
こんなちーちゃん、初めて見た。
やっぱり凄いわ。
明は。
「マジで好きなんだね〜。」
「当たり前じゃん!
あんなに完璧な人、世界中のどこ探してもいないって!」
世界中探せばいるんじゃないの?
もっとかっこいい人くらいは。
ま、言わないけどね。

