だって、あの日、約束したからね。
「ちーちゃんは、私が絶対に守る!
だから、泣かないの!笑って!」
その時の私はちーちゃんを説得するのに必死だった。
「うぐっ……!ふぇ……っ!
お母さん……っ!お母さん……っ!」
ちーちゃんはお母さんっ子で、父親はちーちゃんの産まれたすぐに借金を抱えて逃げて行った。
その借金は約1000万円。
私の母が、ちーちゃんのお母さんと仲が良かったから、一括払いで1000万円を返したそうだ。
なのに………
ーーバンッ‼︎‼︎
「……か…さ………お母さん‼︎!
お母さんっ!!」
ちーちゃんと私が小学2年生だった時。
無差別殺人。
その、狂った人間のせいでちーちゃんのお母さんは殺された。
………あんなやつ、死ねばよかったのに。
けど、死ななかった。
死ななくて……よかったんだ。
後で、ちーちゃんと話していると、ちーちゃんは
「あの人が殺されなくてよかった。」
と言っていた。
警察は、重罪を犯した者を迷わず殺すということを知っていたんだ。

