姫様参上!


ま、まさかの………同じ大学⁈




「あんた……二股⁈」



「え、「最低ね!なんでこんな女を健太さんは好きになったのかしら?
あ、どうせ軽い遊びなんでしょ。
こんな女、本気だとは思えないわ。」



………ムカつく。


いくら嫌でも言っていいことと悪い事がある。


常識をわかってないストーカーめ。


仕返ししてやるよ。



「あのぉ。もぅ素でいかせてもらいますねぇ? 猫かぶるのもぉ、面倒くさいしぃ。」



「は?」



ふふっ。


私の芝居にひっかかったな!



「けんちゃんはぁ、私の事大好きなんでぇ、あなたみたいなぁ、ストーカーなんかと付き合ってるなんてありえないんでぇ。

………お前こそただの遊びって事ぐらいわかれよ。」



「っ!」



ーーパシンッ!


広い玄関に、乾いた音が響いた。

ま、叩くことくらい予想済みだ。



「いったぁい。
なにするんですかぁ?」



この光景を、目を点にして眺めている明。



あと少しで、これは私の芝居だってことに気づくだろう。



「意味わかんない!
健太さんの事、なんにも知らないくせそんな事言わないで!
私が遊び?そんなはずないわ!
だって健太さん、結婚しようとまで言ってくれたのよ?!」



うわぁ……


健太“また”言ったんだ。



………実は健太は、酒を飲むとよくふざけて結婚しようと言う癖がある。



馬鹿だ。

こんな女に勘違いさせるなんて。



馬鹿すぎて呆れるわ。