姫様参上!


「じゃあ私の部屋行ってて。」



ちーちゃんはコクリと頷くと、鼻をすすりながら2階へ上がって行った。



「ちーちゃん大丈夫かなぁ?」



中野さん、女の子泣かせるほどモテてるね。



「あ、お菓子発見!」



これもまた、無駄にデカイテーブルの上に置いてあった。



今日は珍しく、メッセージカード付きだ。



「なになに………〈千尋ちゃんには内緒にしていてほしんだけど、マカロンの中に手紙が入ってます。
味は、フランボワーズです。〉」


な、なぬ!



中野さん彼女作らないって言ってたのに…



まさか、ちーちゃんの事が好きだったなんて!



しかも中野さん、ちーちゃんがフランボワーズ好きなの知ってたんだ。



「よし、ちーちゃん喜ぶぞ〜!」



私は、マカロンの入った皿を持って無駄にデカイ2階への階段を上がった。