「じゃあ……ぶたれてやるよ。」
マジか(笑)
桜庭さん、なんか強そうなんだよね。
「そう。
じゃ、私も遠慮なく。」
ーーパァン!
廊下中に響いた音。
本当に遠慮なしだな(笑)
「すごい。」
「私、手の力だけはまぁまぁ強いの。」
それ、まぁまぁってレベルですか?
「いてぇ………」
「そりゃあね。」
今更なんだけど、やっぱりビンタはよくなかったかも。
「ふぅ……スッキリした!
私の失恋も吹っ切れた!」
ーーガシッ
桜庭さんに手を強く握られた。
「ありがとね……美村さん。」
「いや、私はパシらされただけだから。」
うん。
桜庭さんにね。

