姫様参上!



あ、てか今思ったけど、前考えた作戦はできなくなったって事なんだよね。


残念だな…………


私が桜庭さんの方を向くと、悲しそうな顔ををしていた。


そして、桜庭さんはそのまま話し始めた。





「紫乃って子がいたんだけどね、その子と彗月は付き合ってたの。」



紫乃って………手紙の子!



「その子と彗月はすごくいい感じだったんだけどね、、、別れたって入学式の日に聞かされて。」



私が告白の手伝いをした日だ………



「それが悔しくて、イライラしてたの。
だけど……愛海ちゃんと彗月がいい雰囲気だったのを見て、やっと彗月が幸せになれるって思ったわけ。」



「でもそれとちーちゃ「それなのに!」



「え?」



「それなのに千尋ちゃんが2人の邪魔をしてなかなか進展させてくれなかった!
見てるこっちが辛くなってきたのよ!」


桜庭さんが泣いてる………


なんだ。


本当は桜庭さん、友達思いのいい子だったんじゃん。



ちょっと、やりすぎだけど。




「でも彗月は優しいから、両方大切にしたかったんだよね。」



「俺はただこいつがいなくなると愛海が悲しむと思っただけだ。」



「彗月………」



「え、待って彗月!」



いきなり桜庭さんが大声を出した。