「なぁ愛海………驚くなよ。」
彗月が、真剣な目で私を見た。
「何言われるかわかんないけど、多分大丈夫。」
………でも少し、怖い。
なんか、嫌な予感がするんだよね………
「俺………本当は純なんだ。」
「……へ?」
予想外すぎることを言われて、変な声が出てしまった。
「だから、神崎 純は俺なんだ………」
「なに冗談言ってんの?
てかなんで神崎って知ってるの?」
「だから、俺は純なんだ……!
俺は病気で、2年間ずっと病室で寝てた。
だけどある日、事故で運ばれて来た人がいて……それが、純だった。
純とは同じ病室で、俺と純は仲良くなったんだ。
なのに………1ヶ月後、俺の体の状態が急変して、即オペに取り掛かった。
そして、俺はなんとか生き延びることができたんだ。
でも病室に戻って来た時、純がいなかったんだ。
理由は後で知らされた。
俺のために、肝臓を移植してくれたって。」
「だから純は………」
「そう。だからは俺は純なんだ。
俺そのものは、相田 彗月だけど。」
嘘だよ………そんなの嘘だよ‼︎‼︎
ねぇ、彗月嘘だって言ってよ!
「じゃあどうして……?
どうして何も連絡してくれなかったの?」
「……手紙が置かれてたんだ。
俺宛に。」
そういうと彗月は、私に封筒をくれた。

