「純君は………もういないんだ。」
「どういうこと?」
純がいないって、そんなわけない。
私は知ってる。まだ事故の時の傷が癒えてないって。
「純君は、臓器移植をして、もう違う人生を歩んでいるんだ。」
「何言ってるの社長!
そんなことできるわけないじゃん!
それに、臓器移植してるのなら私に言ってくれるはず……!」
「言いたくても、言えない状況だとしたら……?」
「………探すよ。何年かかってでも。」
「そんなのできるわけないじゃないか。」
「ダメもとでやってみるのはいけないことなの?」
だって純は私の事いつも1番に考えてくれてた………
そんな純が、勝手なことするわけない。
「私は、純を信じてるから………」
姿は変わってしまっても、心は変わってないはず。
私は、どんな姿でも純を愛せるから……
だから、いつまでも待つよ。

