それはそうと、この体勢をどうにかしてほしいのだが....


一向に退く気配なし。



「おい、わんこ」



「・・・」



「わんこ!」



「・・・」



どうやら名前で呼ばないと返事はしないようだ。


なんとめんどくさい。




「蒼空、そこをどきたまえ。」



「えぇー?イ・ヤ★」



・・・・これほどまでに殺意を覚えたのは初めてだ。


この満面の笑み。ムカつくくらい可愛いぞ。


学校で“王子”と呼ばれてる意味が分かった。


この世に言う、イケメンとやらだろうからな。




「海ちゃん...目が、怖いよ?」



「そうか、ならばどきたまえ」