逆境の桜







こうして二人はエゲレスへ旅立った。




永倉「行っちまったな........」





近藤「寂しくなるなあ....グスン....」





原田「まあ総司なんて殺しても死なねえし、労咳なんてすぐに治して帰ってくるさ!」



なんて誰よりも明るく振舞っている原田は空元気にも見えた。





藤堂「........クッ....総司........山南....さん....」       




永倉「........っ....」   





平助を筆頭にみんな膝から崩れ落ちるようにして地に手を着いて涙を流していた。




私は試衛館の時から一緒にいる人達にしか分からない寂しさや悲しさがあるとだと察し、一人で静かに屯所へ戻った。