「でも....また裏切られるかもしれない....。誰も着いてきてくれないかもしれない....。」


   


「裏切られる事を恐れていたら藩主は務まらねえ。もし他の奴等が裏切ったとしても俺達新選組は最後までお前に着いて行く。」       



「....ふっ....うぅ....」





土方はふわりと桜を抱き締めた。



「泣いていいのは今日だけだぞ。ったく。世話の焼ける藩主だぜ。」





「....うぅ....ありがどう....ひじがだぁぁぁ!....」





「土方だっ!はぁ....。」





一刻程経つと泣き声が聞こえなくなり見てみると、泣き疲れたのか桜は眠っていた。




土方は桜を布団に寝かせると一人呟いた。




「ったく。....鬼が惚れてどうすんだよ....。」