「うぅ....ありがどう....みんなぁ....」
私が泣き止むまで二人はずっと背中を撫でてくれていた。
「よし、泣きやんだね。じゃあ小五郎は出て!」
「えっ、僕は聞いちゃダメなのか!?」
「ダメに決まっているでしょう!女の子の悩みを聞いていいのは女の子だけなんですぅー!」
二人の言い合いに私は思わず笑ってしまった。
すると小五郎は、やっと笑ったとだけ言うと部屋を出て行った。
「さぁさ、邪魔者はいなくなった!話してご覧なさいな。」
私は今まであった事を包み隠さず全て話した。
春はずっと、一言も喋らず黙って聞いていた。
「とまぁ、こんな感じかな。」
話終わるとギョッとした。
何故なら春は目から鼻からと沢山の涙と鼻水を流していたからだ。
「ズビビッ....だいへんだっだね....ざぐらぁ〜....
」
「でもおかしいなぁ....」
春はぐしょぐしょに濡れた顔のまま顎に手を添えで首をかしげた。
「何がおかしいの?」
「お兄ちゃんよ!」
「え?何で?」
「何でって....」
これだけら鈍感桜はと溜息を吐く春に殺意が芽生えた事は内緒。
「晋作はずっと昔から桜の事が好きだったのにいきなり突き放すだなんて....」
「....はぁ!?」
お春さん?
貴女何ておっしゃいました?
「本当に桜は鈍感ね。今まで本当に知らなかつたの!?」
知るわけがない。
「あ、そういえばお兄ちゃんしばらく帰ってきてないな〜」
「え?」


