そして十日後、私は小松帯刀へ訪れた。 「西郷さん、今宵は宜しくお願い致します。」 「はい。では参りましょう。」 「はい!」 いよいよだ。 兄はいるだろうか.... 兄はこの約束を覚えているだろうか.... 兄は私を覚えているだろうか....