今宵の密会の目的は同盟を組むこと。



そして決まった内容がこうだった。



一、長州藩と幕府の戦争が始まったら薩摩藩は京都に2000人の軍を派遣し京都に駐留している1000人の兵と合流して京都と大阪の守りを固める事。



一、長州が幕府との戦争に勝てそうであるならば薩摩藩は朝廷に働きかけて幕府との講和を成立させる事。




一、もし長州藩が負けそうでも半年や1年で決着が着くことは無いから持ちこたえている間に長州藩を助ける策を考える事。



一、戦争が終って幕府軍が撤退したら薩摩藩はすぐさま朝廷に長州藩が無実であることを訴え長州の名誉回復に尽力する事。



一、もし一橋慶喜や桑名藩、会津藩が兵力を増強し朝廷を利用して薩摩藩の行動を妨害した時は薩摩藩も幕府に決戦を挑む事。




一、長州藩の名誉が回復された場合は共に一致団結して天皇中心の新しい世の中を作り上げることに努力することは言うまでもない。たとえこの先どうなっても国と天皇の威光を回復するために行動することは決して変わらない。







この同盟を後に薩長同盟と言う。