「私は.......会津の照姫と長州の松村の間に産まれた。
幼い頃兄と会津と長州で同盟を結ぶと約束したきり、私は剣術や学問に励んだ。
父は家庭に入り女としての幸せを得る事を望んでいたが私は藩主になるべく必死に努力した。
しかし父は私に藩主を任せたくなかったらしく、同門の桂か高杉か吉田の誰かが藩主になる事を望んでいた。
そして何年か前に父が病死した時、長州の者達は私が藩主になる事を望んでくれた。
そのお陰で私は藩主になれたんです。」
「........頑張ったな。女子なのにここまでよく頑張ったな。」
「....廃刀令....を行うのは........間違っているのかな....」
「いいや、間違っちやいねえよ。」
「刀がないと....私も辛い....っ....し、.......周っ....りも辛くなる........」
「大丈夫だ。俺らなら乗り越えられる。」
「ふっ.......うぅ...」
その後、桜はしばらく土方の腕の中で泣いていた。


