「きゃははは!」


どれくらい時間が経っただろうか。

私が携帯で短編小説を読み終えた時、甲高い子どもの声で……

「!」

うたた寝していたお爺さんが目を覚ました。

一瞬ここはどこだ、という感じできょろきょろしているお爺さん。


なんかかわいい。


「…?」

ふとお爺さんが私に気がつく。


目が合って、私は軽く会釈をした。


お爺さんも会釈をしたけど……

どうしたんだろう、なんだか酷くびっくりしているみたい。



「久美さん…?」



そして、名前を呼ばれた。