「……」 疲れていたのか、そのまま無言で目を閉じてしまった茉梨亜を見下ろす。 寝息はすぐに聞こえてきた。 「まじでここで寝んのかよ……」 思わず低く呟く。 目をつむった無防備のはずの少女は、それでも硬い顔をしていて。 『私にどうして欲しいの?』 どうもこうも あのくるくる変わる表情で、もし茉梨亜が笑ったなら 一体どんな顔をするのかと ただ そう思っただけ。