今……



「友貴、さん?」


「そうです。では、私はこっちですので……お気をつけてお帰りなさい、お嬢さん」

お爺さんは、最後まで暖かな微笑みで公園を後にした。



「……」




指先でなぞる。


やっぱり、感触がある。


唇に……




どうして?





でも、懐かしい……













『貴方の、お名前は?』