そして、悠がドイツに行ってしまう前日
私の家で送別会を開いたんだ。
お姉ちゃんのはからいで、
私と悠は私の部屋で話していた。
「悠…明日だね…」
「あぁ…」
「言葉…勉強したの?」
「頑張ったよ。俺」
「そうなんだ…」
そんな他愛もない話をしてるだけで、
幸せになるんだ…
「里子」
「なに…?」
「泣くな」
頬に触れると水がついていた
「泣いてないよ…
笑顔で送るって決めたの」
「里子」
「なぁに?」
「俺も、里子と離れたくない。
でも、俺1人じゃまだ生きてけない
…俺は、里子が好きだ。」
「悠…っ!」
「だから、俺が、帰ってくるまで待ってて欲しい
必ず帰ってくるから、
帰ってきたら俺と…
付き合ってくれるか…?」
