坂下が素敵なのは事実なんだから、隠す必要ないんじゃない?



坂下は入院3ヶ月って言ってたけど、看護師たちの話じゃそんなに長くないみたいで残念そうにしてた。



あと、何か言ってた?



首を傾げながら病室に戻ると、梨香は用事があるとかで帰ってしまった。



気を利かせて、坂下と2人きりにさせてくれたみたい。



サンキュー、梨香。



花瓶を置くと、ベッドの横にある椅子に座る。



「先生、さっき看護師たちの噂になってましたよ。

素敵だって言ってた。」



「そうですか、それは嬉しいですね。」



坂下はそう言うと、ニヤリと笑った。



「何よ、デレデレしちゃって~。

私だって、先生のこと好きなのにっ!」



坂下は、オトナの女性じゃなきゃダメなの?



私じゃ恋愛対象としては見れない?



私だって、私服だったら大人っぽく見える自信…あるんだけどな?



拗ねていると



「知っています。」



坂下は、私の頭をくしゃっと撫でた。



蒼からは、1回だけって言われてるお見舞いだけど…。



「先生、明日も来て良い?」



「勿論です。

学校の話を、是非聞かせてください。」