そう耳元で囁くように言いながら、私をぎゅっと抱きしめた。



「……き、木野??」



声のトーンが明らかにいつもと違う木野に、ある一つの答えが浮かび上がった。



「…もしかして、ヤキモチ焼いた?」


そう少し意地悪い顔をして木野をからかうと、コテッと私の肩に頭をつけた。


てっきり、言い返してくると思ったからその反応に内心ドギマギしてると、


「……もう俺のモンだもんね、誰にも渡さねえよ。」


と、誰に言うでもなく呟くと、


ふっと顔を上げて、私を優しく見つめながら髪を丁寧に梳かれた。




「木野、…っ」



人気が少ないところとはいえ誰か来るんじゃないかとか、もうそろそろ次の授業が始まるとか、そんなことは頭から飛んでいた。