「……有澤くん」


「さーてと、僕は先生のとこ行こうっと。じゃあね。」





そう言って、私の横を通り過ぎた有澤くんの背中は凛としていて、男を感じさせた。


それを見て、様々な思いが溢れ出す。


鈍感、てみんなに言われたけど…この時の私は酷く残酷なことをしたと思った。

知らないことは、罪なんだと。



──ごめん。有澤くん…ごめんね。
こんな私を好きでいてくれてありがとう。






「……こら、何見てるんだよ」



ポカッと軽く叩かれた私は、現実に引き戻される。


見ると、木野がちょっと拗ねた顔をして私を見つめていた。



「あ…ごめん。」


「……今更、惜しくなった?有澤、相当好きだったぽいしな、お前のこと。」