監督が何をいっても星野さんは引き下がらない。



星野さんが、「卓斗からも監督に言ってよ。


素人にやらせて映画駄目にする気。


この映画に私賭けているんだよ。


それに相手が卓斗だし、私譲れない。


こんな女に卓斗取られたくない。」



私はもうどうでもよくて、


これ以上揉めたくはない。


「私止めますから。星野さんでお願いします。」



監督は暫く考えて又とんでもないことを言った。



「分かった二人で勝負して決めてもらう。」



勝負?



「明日学校のプールを使って二人に競争してもらう。

千メートルを早く泳ぎ切った方にヒロインをやらせる。」



はい千メートルって何?



プールは五十メートルだよ。



二十往復だよ。



絶対無理。



星野さん断って!



星野さんは承諾した。