ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ


思いきって、学校の友達に陰口を言われ ていることをお母さんに相談した日も あったけど、「お父さんに言えば?」と か「しょうがないよ、一生続くわけじゃ ないし、我慢したら?」としか言われな かった。

もう二度と、こんな人に相談なんかしな いと決めた瞬間だった。

両親のこと、好きになりたかった。その ために努力はした。掃除をしたり、二人 の顔色を読んで変な空気にならないよう に。

でも、家の中はいつも冷えきっていて、 家族らしい会話なんてなかった。

両親が離婚した時には、私はすでに二人 のことを嫌いになっていたし、どちらに 親権を持たれても状況は変わらないだろ うなって、未来を絶望視していた。

こうなるくらいなら、最初から結婚なん かしなきゃ良かったのに、なんで一緒に なったんだろう。