ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ


ブス? 疲れる女?

そんなこと、いちいち言われなくてもわ かってる。

でも、でも…!

「アンタみたいな男にだけは、言われた くねぇよ!

ふざけんな! パチンコ依存性が、偉そ うな口きくんじゃねぇよ!

こっちから願い下げだ、テメエみたいな ヤツ!」

言い返したら、胸がスッとした。

ミチとは別れる。

好条件なバイトだったけど、写真屋も辞 めよう。ミチとの関わりを無くしたい。


後ろで何やらギャーギャー言ってるミチ を無視して、私は帰路についた。

帰る途中、写真屋にバイトを辞めると電 話した。

人と関わるのが苦手な私にとって、あん なに居心地のいいバイト先はなかったの に、これからどうしよう。

新たな問題に頭を痛めつつ自宅に帰る と、花瓶の割れる音がした。

体が、瞬間冷凍されたみたくこわばる。

また、親がケンカしているんだ。