ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ


毎日届く、応援の言葉や辛辣な批判。全 て 私の原動力になった。

こんなにも作品を読んでくれる人がいる ん だから、この状態を維持しないと!

私は、熱くなっていた。

小説を書いている限り、私は自分自身の 価 値を強く感じることができる!

たとえそれがネット上のことだけだとし て も、いい。

称賛の言葉や関心を向けられることに飢 え ていた私は、自らを満足させるために ひた すら小説を書き続けた。


強迫観念がつきまとうようになったけ ど、 それすら私にとっては活力であり、 ストレ スだなんて思うことはなかった。

書かなきゃ。書いて書いて書きまくるん だ !

私は毎日、サイトにアクセスした。

スラスラ浮かぶ文章。

読者の期待に答える恋愛小説。


数日後。勢いづいた私の創作も、ある読 者 さんからの感想で頓挫(とんざ)する こと となる。

《ヨウさんの小説って似たような話ばっ か りですね。もっと違う内容を期待して ます 。》

『書くこと』が、突然、重荷になった。